ヒマワリセブン

美容室です。 ひとりで仕事してます。 なので 予約制です。

オーガニックカラー

 

 

 

美容室でよく使われるカラーリング剤を大別すると、永久染毛剤・半永久染毛料・一時染毛料に分けることができます。

永久染毛剤に分類されるのは 酸化染料の他 ポリフェノールとか、メラニン前駆物質とかを使ったものです。なんかこの後者ふたつ ネーミングは魅力的なんですが、明るくする事ができるのは、酸化染料(なんちゃらジアミン・多種)を用いた酸化染毛剤だけなんで、一般的に白髪染めとか、おしゃれ染めとかワイワイ言われて よく使われています。

 半永久染毛料は 酸性染料のヘアマニキュア 塩基性染料のカラートリートメント 他 ガヤガヤとあります。HC染料とか・・明るくはできません。

一時染毛料って言うのは、カラースプレーとかワックスに混ぜてたりする、シャンプーしたらすぐとれるモノです。

 

 

 酸化染毛剤っていうのは、1剤と2剤を混ぜる事によって化学的な反応をおこし染料の分子が大きくなって髪の毛の内部で定着するもので 色持ちがいいです。

けれど、この染料に含まれる、アルカリが髪を傷めジアミンによってアレルギーを起こす人もいます。

アルカリ(アンモニアなどによる)は毛表皮を開かせるので、染料を毛の内部に入れることができます。そして脱色させて明かるくすることができます。

明るさの程度がすすむほど脱色の程度も必要になるので、髪のダメージも当然それに比例します。けれど実際の施術では、一度目的の明るさまで脱色されているのであれば、そこに再度 明るくする為のアルカリの処理は必要ありません。なので褪色(染めた色がとれちゃうこと)した分の色素を補充するだけになります。うちのお店の場合 微アルカリの酸化染料、塩基性染料 HC染料にトリートメント効果のあるモノ混ぜて使ったりします。なのでこういった事をふまえてカラリングを続けていれば傷みが進んでいくという事は理論的にも実感レベルでもありません。

毛髪の同じ部分に何度も重ねてアルカリ度の強い染料を使う事によって傷みはすすんでいきます。なのでそういう処理を避ける。

 ジアミンを抗原としたアレルギー反応はあります。30年以上この仕事をしていますが、一人だけそんな経験した人に話しを聞いた事がありますが、 顔がパンパンにはれたそうです。なのでそういう人は少ないとは思えますが、無視できるものではありません。カラーリング以外にも皮革の染色やゴムの酸化防止剤などに使用されていたジアミン系に感作することもあるようです。初めてのカラーリングでのアレルギー反応はそう考えられるようです。

症状がでなくても アレルギーっていうことで、可能性がすこしでもあるってことで心配な方には ジアミンが使われていない、ヘアマニキュアか カラートリートメントを使います。明るくしたい場合はこれらの半永久染毛料を使う前に脱色しておきます。

ヘアマニキュアが酸性染料です。マイナスの電荷を持っていて、毛髪のプラスの電荷を持つ部分に吸着します。使った後の髪にパサつきが感じられる事があります。ま・パサつきます。それと頭皮に付着するととれにくいので根本からしっかり染めるのには扱いにくい。バブルの頃 流行りました。

もうひとつのカラートリートメントが塩基性染料です。プラスの電荷を持っていて マイナスの電荷を持っている部分に吸着します。トリートメントなどに混ぜることができるので髪の質感をよくする事もできます。なのでこの塩基性染料(HC染料も添加して)に髪の質感をよくする為に 各メーカーは、なんやかんやと混ぜ込んで競って開発しています。

ジアミンが使われていないので、アレルギーや接触性の皮膚炎の心配がない。アルカリも使わないから傷まない。よし ここは徹底的にジアミンとアルカリを悪の枢軸国に仕立て上げ このなんちゃらカラーこそは、天然の自然派の人権の無添加の平等の有機の人道的美容成分配合の、頭皮にやさしく身体にやさしい 果ては地球にも宇宙にもやさしいみたいなところまで行ってしまってる事もあるようですが。

ジアミンやアルカリにもそんなに過剰な制裁が必要だとは思えず、塩基性染料もちょっと最近 注目されただけで、もちろん罪はありません。キョトンとしています。嘘でもないけど、本当でもない イメージ操作には気をつけたいものです。